Q.奈良公園の鹿って、何頭いるの?
2026-06-11 公開
答え
1,465頭(2025年7月の調査)。同じ手法の調査が始まった1953年以来の過去最多です。数えているのは奈良の鹿愛護会——70年以上、毎年夏に人が数え続けています。
毎年7月、人が数えている
奈良公園の鹿の頭数は、一般財団法人奈良の鹿愛護会が毎年7月に調査しています。2025年7月の調査結果は1,465頭(オス315・メス816・子鹿334)で、前年から140頭増え、同一手法での調査が始まった1953年以来の最多を更新しました。約70年分の時系列データが存在する、世界的にも珍しい野生動物の定点観測です。
1,465頭2025年7月の生息頭数(過去最多)
1953年〜同一手法での調査開始
+140頭前年からの増加
神鹿として千年、天然記念物として68年
奈良の鹿が大切にされてきた起源は、春日大社の創建(768年)にさかのぼります。祭神・武甕槌命が常陸国の鹿島(現在の鹿島神宮)から白い鹿に乗って御蓋山に降り立ったという伝承から、鹿は「神鹿(しんろく)」として守られてきました。1957年には国の天然記念物「奈良のシカ」に指定されています——指定範囲は奈良公園だけでなく「奈良市一円」です。
数字の裏側——共生の課題
過去最多というニュースの裏には、シビアな数字もあります。2024年7月からの1年間に死亡した鹿は140頭、うち36頭が交通事故によるものでした。観光客の増加と鹿の増加が同時に進むいま、頭数調査のデータは「かわいい」だけでは語れない共生の課題を映しています。オス・メス・子鹿別の経年データは奈良の鹿愛護会が公開しています(転載不可のため、当サイトではリンクで参照しています)。