Q.京奈和自動車道って、もう全部つながってるの?
2026-06-19 公開
答え
まだです。京都〜奈良〜和歌山を結ぶ約120kmの京奈和自動車道は約7割が開通済みですが、奈良県内に2つの未開通区間が残っています。最大の難所は奈良市付近——世界遺産・平城宮跡の地下に眠る木簡を守るため、遺跡の地層の下をシールドトンネルで掘る計画です。
京都〜奈良〜和歌山を1本で結ぶ、約120kmの大動脈
京奈和自動車道は、京都府城陽市から奈良県を縦貫して和歌山市に至る、延長約120kmの高規格幹線道路です(国道24号の自動車専用道路、高速道路ナンバリングはE24)。近畿圏の環状道路の一部として3府県の拠点都市を結び、移動時間の短縮で観光振興を支える役割を担います。すでに約7割の区間が開通しています。
約120km京奈和自動車道の総延長
3府県縦貫する府県(京都・奈良・和歌山)
約7割すでに開通している区間の割合
奈良に残る、2つの「ブツ切れ」
未開通なのは奈良県内の2区間です。奈良市付近の大和北道路(奈良北IC〜郡山下ツ道JCT・約12.4km)と、橿原市の大和御所道路の一部(橿原北IC〜橿原高田IC・約4.4km)。橿原側は橿原JCTの大阪方面ランプが2026年3月に開通予定ですが、全線開通の時期は2026年時点でまだ示されていません。
| 未開通区間 | 延長 | メモ |
|---|---|---|
| 大和北道路(奈良北IC〜郡山下ツ道JCT) | 約12.4km | 最大の難所。一部はシールドトンネル |
| 大和御所道路(橿原北IC〜橿原高田IC) | 約4.4km | 橿原JCTの大阪方面ランプは2026年3月開通予定 |
奈良ならでは——遺跡を守って「地下を掘る」
最大の難所が奈良市付近です。大和北道路は当初、世界遺産・平城宮跡の直下をトンネルで通す計画でしたが、地下水によって保存されてきた木簡など埋蔵文化財への影響が懸念され、2005年にルートを平城宮跡の東へ約1kmずらしました。それでも奈良北IC〜奈良IC(6.1km)は埋蔵文化財の地層の下を通すシールドトンネル構造で、地下水に影響を与えないよう地下水モニタリングを行いながら掘り進めます。高速道路と1300年前の遺跡が地下でせめぎ合う、奈良ならではの工事です。
6.1km平城宮跡を避けるシールドトンネル区間(奈良北IC〜奈良IC)
約1km平城宮跡の東へずらしたルート変更幅
2005年ルートを見直した年
「高速が薄い県」の、最後のピース
奈良は南北を貫く高速道路がこの京奈和にほぼ集約され、その整備も長く遅れてきました。だからこそ全線開通のインパクトは大きい。国道24号の渋滞緩和、京都・和歌山方面とのアクセス向上、そして中南和や吉野など県南部への到達性——完成すれば、これまで「電車中心・北部集中」だった奈良観光の地図が変わる可能性があります。まずは下記のデータで、奈良のアクセスと来訪の今を確かめてみてください。